まあ、シェムリアップ市というより、その中のWat Damnakエリア、さらにその中の バンブーストリート（うちのゲストハウスがある通り）の英雄なんですが。

ここにはローラースケートパークという超迷惑な施設があり、カンボジアの子どもたちが朝から夜まで遊んでいるのです。彼らは公務員や銀行員や商売をやっている家庭の子どもたちなので学校に行きません。カンボジアの就職はすべてコネなので、親が警察官なら子供は警察官。学校に行かなくても勉強しなくても努力しなくても将来の職業が保証されてるので、毎日朝から遊んでいるわけです。だからカンボジアの銀行員はろくに足し算もできないんだけど・・・

もちろん、近隣住民はそんな子どもたちを苦々しい思いで見ていて、うちのゲストも「なんであの子たちは学校に行かないの？」と不審に思っています。それより何より、その施設のBGMが

デカすぎ。

朝7時から大音量で音楽をガンガンかけています。うるさいことこの上なし。うちのゲストハウスのクチコミにも何人か書いています。本当に眠れないほどうるさいし、しかも

朝の7時から

ですよ！なんで休暇で旅行に来てるのに朝7時に起こされなきゃなんないのよ！と怒るのも当然です。

当然、うちの通りのゲストハウスオーナーは全員その施設に苦情を言いに行っているわけですが、オーナーは聞く耳持たず。うちの近所の嫌われ者なので、誰もそのオーナーとは会話をしません。言っても無駄、とみんな泣き寝入りで、ゲストから苦情が来てもどうしようもありません。実際うちの斜め向かいのゲストハウスでは、長期滞在のゲストが「この通りはうるさすぎる」と何人か引っ越しています。

さて、現在うちに滞在中のイタリア人ゲストもあまりの大音量に「なんで　あんな大音量なの？迷惑を考えないの？近所の人は苦情を言わないの？」と言うので、「みんながあきらめているから無駄、我慢するしかない」言ったのですが、彼は果敢にもそこのオーナーに苦情を言いに行ったのです。かなり長時間説得したらしく、なんとその翌日から

音量が下がった！

今までは朝7時からフルボリュームだったのに、今は朝は小さめの音で、10時を過ぎるとややボリュームを上げるくらいで、以前とは比べ物にならないくらい静かになりました。

どうやって説得したんだろう？この通りの住民が何度苦情を言ってもダメだったのに、たった一人の旅行者の説得でこんなに快適になるなんて。

素晴らしいゲストです。間違いなくうちのゲストの中で史上最高です。彼の功績は、この通りの住民に長く語り継がれることでしょう。（たぶん）