カンボジアで井戸を掘る

カンボジアで井戸を掘るボランティアとかNGOとかありますよね。

あれ、なんで井戸を掘るんだろう?カンボジアの地下水にはヒ素が含まれてるんだから、井戸水を使ったらヤバイんじゃない?


とは言え、うちの近所は水道が通っていないので、もちろんうちも地下水利用です。だから巨大な浄水器(高さ2m)を2塔付けてあるんだけど、中身は炭です。炭はヒ素を吸着するからね。もちろん、炭は毎年交換しないとダメです。



そして、そんな風に浄水器に通した水でも、料理に使うことはできないし、沸騰させても飲んではいけません。

と、不動産屋にしつこく言われました。


でも、ボランティアやNGOが掘った井戸は浄水器を設置していないことがほとんどです。井戸を掘るのは安いけど、浄水器は高いから、井戸だけ掘って自己満足。そして、その井戸を使った人たちはヒ素中毒になるわけです。浄水器を通してない上に、それを料理に使ってたら、そりゃあ なりますよね・・・・・



うちのヨン様の両親はヨン様が7歳の時に亡くなってます。おばさんが3人いるけど、1人はすでに亡くなっていて、もう1人は去年の12月に亡くなって、もう1人は末期症状で1人では何もできない状態です。私は個人的に、これってヒ素中毒なんじゃないかと思うんだけど。

症状はアルツハイマーそっくりだそうです。そしてヨン様も最近物忘れがひどくて「物忘れがひどい。自分も両親と同じ病気になったんじゃないか」とすごく心配してます。

いや、ヨン様の物忘れは単なるウッカリだと思うんですけど・・・・

ヨン様は1日に複数のスケジュールが重なるのが苦手で(観光手配4件の内容とドライバーの人選とか、データが膨大)、日にちが離れていれば私ですらスッカリ忘れちゃってるようなこともキチンと覚えていてくれるので、本当に助かってます。(特に電気代の支払い。)



で、話は戻りますが、タイやラオス、ミャンマーでは雨水を貯めて使うのが一般的です。

雨季の間に素焼きのカメ(超巨大。3mくらいあるので、はしごが付いてる。)に雨水を貯めて熟成させると、これがウマイんですよ!!雨に含まれてるホコリなんかは熟成過程で底に沈むから、カメの中に入ってる水の上ずみを汲んで、普段使いの小さめのカメに移してから、飲んだり料理に使ったりするのですね。私はイサーンのド田舎に行ったときに毎日これを飲んでたしミャンマーでも飲んでたけど、熟成させた雨水は、ほのかに甘みがあって「ウマイ」の語源は「あまい」なんだなあ、と実感したもんです。



あと、昔、コンビニなんかなかった頃、道を歩いていて「のどが渇いたなー」という人のために、自分の家の前に水を入れた壺とひしゃくを置いておいて、「ご自由にお飲みください」状態にしておくこと、その水を「ナムジャイ」って言うんだけど、ミャンマーではまだその習慣が残っていて、大都会のヤンゴンでもたくさん見かけました。お寺には絶対あるね。

タイではその習慣は廃れてしまって、「ナムジャイ」という言葉は「思いやり」という意味になりました。でも、ちょっと田舎の方に行くと「これナムジャイの跡じゃないかなあ?」と思われる壺を発見したりして、アジアの暖かさを感じたりするわけです。


イサーンよりも雨季が長いカンボジアで、なんで雨水を使わないんだろう?イサーンでは雨季の間に水を貯めておけば、ギリギリ次の雨季までもつし(もたない時もある。)健康被害もない。カンボジアの井戸は乾季に渇水するところが結構あって、シェムリアップ空港近くの集落では、去年の乾季には井戸が枯れたそうな。



雨水だったら残りの分量が分かるから、「次の雨季までもたない!!」と分かったら、節約して使うことができるし(タライに汲んで、毎日このタライ1杯分しか使わない!と決めるんだそうな。)近所の人から分けてもらうこともできる。(各家に巨大なカメがあるけど、5個くらい置いてるうちがある。)

でも、カンボジアの集落ではひとつの井戸をみんなで使うから、たくさん持ってる人から分けてもらうってことはできないし、当然 隣の集落も枯れてるから、もらえない。



カンボジアで井戸を掘ってる皆さん、なんで掘ってんの?

雨水はダメですか?


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