世界一周旅行

うちのゲストは3泊4日アンコールワットの旅!というゲストはいません。

だいたい「2ヶ月かけて東南アジアの国々をまわる」とか「1年間世界旅行の間にカンボジアに寄った」とかで、アンコールワットを見るためにシェムリアップに来たわけではないのね。シェムリに滞在した後、次にどこの街に行くか、どこの国に行くか決めてない。「バッタンバンに行く」と言っていたのに「やっぱ やめた。あと1週間シェムリにいる」とか、「プノンペンに行く」と言っていたのに「やっぱバンコクに行くことにした」とかしょっちゅう。


「1年かけて世界旅行をしている」と言うと、まず「仕事なにやってんの?」って聞きたくなると思うんだけど、うちのゲストはだいたい「会社辞めたから転職までの間に世界旅行をする」って感じで、次の就職までの間に、以前の会社で貯めたお金を使って旅行、というのが多いです。



日本の場合、まず無理だと思う。会社を辞めたら次の仕事がいつ見つかるか分からないから、転職先を見つけてから会社を辞めるのが普通。会社を辞めてから新しい会社に入るまで1か月も休みがあるって人は少ない。そもそも、次の仕事を見つけないで会社を辞めて世界旅行、帰って来てから仕事を探す、なんてやっても すぐに仕事が見つかる保証が全然ない。だから次の仕事を見つける前に会社を辞めた人は、見つかるまでの間は貯金で暮らさないといけないから世界旅行なんて無理。



でも、次の仕事がすぐに見つからない、というのは異常です。

発展途上国だったら普通だけど、先進国とか経済大国ではありえない。

日本がいかに貧困国で、経済的に遅れていて、産業がないせいで人間的な生活が送れていないか、そういうのを日本人が自覚して、改革するように政府に訴える、そこから始めないと日本は永久に経済後進国です。

ドイツみたいに、法律で「日曜は働いちゃダメ!店は全部閉めるべし!!」までやるのは どうかと思うけど、法律で「長期休暇を取っても元の職場に戻れる」「新卒と中途採用の比率は1:5」「1年に1回10日間の連続休暇を取らないとダメ。それで仕事がたまったら新人を雇うべし。休んだ人にしわ寄せがいくようなのはダメ。」「会社内に保育所を作る。作らない場合は法人税10倍。」「会社を辞めたら、退職金は年収と同じ金額」とか決めて、もっと自由に働けるようにした方がいいと思うんよ。

もちろん中小企業の場合は無理だから、役員が年収3000万円とかとってるような大企業を法律でしめあげてガッツリ法人税とって、中小企業を支援するとか、施策はいくらでもあると思うんだな。



「有効求人倍率」なんて言葉に何の意味もないことは、日本の皆さんはもうわかってるでしょう?だって、今の会社を辞めた後、次の仕事を見つける前に世界一周旅行に行くなんてできないでしょう?まあ、世界を一周する必要はないけど、1年間育児や介護に専念したら、すぐに次の仕事が見つからない、っていうのはみんな知ってるでしょう?



これだけ仕事が見つからない国に住んでいても、日本のことを豊かだと思ってる日本人が多いから不思議だ。




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